自由を手に入れることができるコンパクトな家

Michiko JUTO Michiko JUTO
TOFUHOUSE ーコンパクトなシンプルハウスに住むという選択ー, atelier shige architects /アトリエシゲ一級建築士事務所 atelier shige architects /アトリエシゲ一級建築士事務所 Case moderne Piastrelle
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人は歳を重ねるごとに何も気にせず自由な発想をもって行きていくことが困難だと実感し、経済的な足かせやモノに振り回される人生を送りがちですが、そんなネガティブな状況から脱するべく「小さく建ててこころ豊かに暮らそう」をモットーとしてATELIER SHIGE ARCHITECTSが取り組んだローコストでコンパクトな家を紹介します。

TOFU HOUSEという名の由来

まず家の形態をサイコロのようなシンプルな形にすることで工事費の削減と堅牢度の向上をはかりました。何色にも染まらない柔軟なライフスタイルをめざすためのこのコンパクトな家、「TOFU HOUSE」と名付けられています。ローコストでもデザインセンスをフルに活用することでお洒落な外観も夢ではないのです。

ここまでおしゃれにできる照明や外構の演出

道路から門塀を見たところです。インターホンや郵便ポストとともに設置された外灯が夜間には柔らかな光りで玄関アプローチを落ち着いた雰囲気に演出します。シンプルな延べ段や控えめな植栽によって趣きのある外構をつくりました。

ここにもコンンパクトなアイデアが!

さらに内側には水道も設置することで洗車や水まきなどにも対応できる機能を備えています。またイルミネーションや電気洗浄器具にも使えるように防水コンセントも設置しました。シンプルかつ小さいスペースなのにこれだけの機能を備えたおしゃれな門塀ができるのですね。

玄関廻りのゆとりが豊かな生活環境を生む

ローコストでも利便性は忘れてはいけません。広々とした屋根付き玄関ポーチは、出入りの際に雨よけになるのはもちろん自転車や椅子を置けるほどのゆったりとしたスペースです。コンパクトながらもゆとりのある生活を想像させるような佇まいです。

デザインのディテールにこだわる

ローコスト=チープという概念を打開するために、手が触れるところは豊かな気持ちを生み出すようなデザインや機能にこだわりをもった少々高価なエレメントを選びました。また開放的な空間づくりを実現するために既成の建具ではなく天井までの2.4mもある建具を特注しました。

個室のフレキシビリティ

コンパクトな家ですが、複数の個室を計画しました。ただ各部屋は自由自在に使えるようなフレキシブルなデザインと機能を持ち合わせています。こちらは1階に計画された6帖の寝室として使用できる個室です。

コンパクトな部屋でも多様な使い方が可能

隣の4.5帖の予備室は実に様々な使い方ができるように計画されています。ゲストルームや趣味の部屋、または子ども部屋など。もちろん収納部屋としても機能します。床を若干下げて仕上げているので畳を敷いて和室にすることも可能です。

開放的な水廻りの工夫

2帖の浴室、1.5帖の洗面脱衣室。決して広くはないこの水廻り空間の仕切りを透明なポリカーボネートの引き戸にすることで一体感を感じる工夫がされています。照明の演出によって落ち着いたバスタイムをたのしむこともできます。

収納のアイデアがシンプルライフを実現

収納の工夫の1例です。意外と置き場所に困るトイレットペーパーを壁厚を利用したニッチに収納しています。収納問題をすっきりと場所をとらずに解決できました。

面積が限られていても天井を高くするとこんなに開放的に

さて2階の主要な生活空間です。9帖ほどのLDKは天井が3.5mもあり、さらに高窓からの採光や透明なボードで欄間を設けることで明るく開放的な空間となっています。リビングとダイニングキッチンは引き戸で仕切ることも可能。コンパクトですが、機能性と自由性を持ち合わせたデザインですね。

自由度の高い居室を設ける

ミニマルなリビングの隣には6帖の居室が配置されています。引き戸を開放すればワンルームとして大空間をつくることも可能。閉じれば独立した寝室などにも利用できる自由度の高い計画がされています。

省エネルギー対策もしっかりと

細かいところに気がつく建築家のおかげで様々な工夫がされた住宅ですが、例えば壁から突出して設置されるインターホンや空調または衛生機器のリモコンなどを断熱材不要の仕切り壁に埋め込むことでぶつからないようにしました。また省エネルギー対策を考慮し、電化製品や給湯方法なども吟味して選んでします。イニシャルコストとランニングコストのバランスを見極めた選択は家づくりにおいても大切な項目です。

空間を無駄なく使う工夫

日常生活で屋上スペースを頻繁に使用するためにもちょっとした工夫が必要です。梯子のような階段でアクセスする屋根裏空間や屋上はしんどいですよね。きちんとした階段を設けることで使い勝手が良くなります。

インテリアで心豊かに

ローコスト住宅でも 照明にこだわるだけで豊かな空間演出が実現します。

機能性を考えてみる

屋上への入り口手前の天井です。急な雨でも最低限の移動で洗濯物を室内に取り込み干せる優れたアイデアですね。建物の一番上階なので下階で暖まった空気が上昇し、室内でも比較的すぐに洗濯物が乾くという利点もあります。

センスを磨くための家づくり

ディテールにこだわるということはそれだけ人生に豊かさや楽しさを生み出すということです。限られた条件の中でセンスも磨かれていく、そんなインタラクティブな家づくりを是非経験したいですね。

自由を手に入れることができるフレキシブルな家

屋根に設けられた屋上スペースでの用途も実に様々。物干台としてはもちろん、バーベキューをしたり子どもたちがビニールプールで遊んだりと楽しみが広がる空間です。何よりもここに来れば空に一歩近づいた開放的な気分が味わえる自由な人生を実感できるのではないでしょうか。

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