パブリックゾーンとプライベートゾーンから構成されるリズム感のあるこの住宅は、Mアーキテクツが手がけたもので、水平ラインを強調したモダンなデザインが印象的。シンプルながら上質のマテリアルとゆったりとした空間がラグジュアリーな雰囲気を醸し出しています。さっそく見てみましょう。
一見RC造に見える安定感のあるこの住宅、実は木造建てなんです。外壁には肌理の細かい打ち放しコンクリートとアンティークタイルを採用しており、モダンかつ重厚感のある外観を作り出しています。手前の道路に面してエントランスと車庫を配置。コンクリート壁と建物外壁の隙間に設けたアプローチの上部にはガラス板を配し、雨や雪を凌ぐと共に日の光が差し込む明るいエントランスを演出。
主に2つの高さの異なるボリュームから構成され、圧迫感を軽減すると同時に正確の異なる空間をそれぞれに配置したリズム感とメリハリのある住宅になっています。低いボリュームはエントランスやゲストルームを配置したパブリックゾーン、高いほうの建物にはLDKや寝室などプライベートな空間を設けています。
2つの異なるボリュームを中庭とサロンといった中間領域で緩やかに繋いでいるのが特徴的な住まいです。玄関を入るとまず飛び込んでくるのが、中庭の風景。その奥に続くプライベートなゾーンが重なり、奥行きのあるシーンを作り出しています。白で統一したクリーンな印象の住空間、より一層明るさと開放感が感じられます。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の玄関を紹介しています。◀
※ 玄関の写真ページ
床材にはハイクオリティな大理石・ビャンコ・カラーラを採用。セミオープンタイプのキッチンや造作の収納家具なども白で統一したスタイリッシュな空間です。この住まいでは1階部分を3.3mの天井高に設定しており、想像以上の空間の広がりと高級感が感じられます。
【床タイルについては、こちらの記事でも紹介しています】
南側の庭に面したサロンと中庭に続くサロンと大きな開口で繋がるリビングエリアです。配色を抑えた空間に革のソファーが引き立ちます。サンルームを介して入り込む柔らかな日の光が、落ち着いたくつろぐの場を演出。無機質になりがちなモノトーンの空間に緑豊かな植物が潤いをもたらし、さりげなく自然を住空間に取り込んでいます。
低いボリュームのパブリックゾーンにある和室です。床の間のある本格的な和室ですが、縁なしの畳や大きな掃き出し窓を取り入れることでモダンな雰囲気を演出しています。外部のバルコニーは打ち放しコンクリートの手摺壁とは対照的な素材である竹を敷き詰めています。豊かな質感や素材で構成されるこの住まい、シンプルでありながらラグジュアリーな雰囲気をもたらすデザインがとっても魅力的です。
Mアーキテクツ
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