インテリア作りのプロ・インテリアデザイナーが作る部屋は面積の大小に関わりなく居心地が良く、スタイルがあり住み手の好みを生かした魅力的なものとなります。それは空間の短所をカバーし、長所や魅力に変えられるテクニックを持っているからです。インテリアデザイナーが教えたくないその秘密… 今回は少しだけ紹介します!
階段下のデッドスペースを棚やクローゼットなど収納に活用するアイデアを過去にも何度か紹介してきましたが、そこからさらに一歩進んでいるのがプロのインテリア作りです。例えばこちらのリビングルーム。階段下のスペースにテレビボードを置いていますが… よく見るとキャンティレバー構造で設置された木製ボードはそのまま階段の1ステップとなっています!ミニマルな階段と木製ボードという異素材で作られた2要素が一体化したアイデアがモダンで洗練されたインテリアを形成しています。
水平方向に余裕が無い小さなスペースでは垂直方向の使い方がカギとなります。こちらの部屋を見る限りひとつのスペースにソファセットが置かれたリビング、テーブル&チェアのダイニングがありますが… 実は右手に見える棚の付いた白いボックス状のものはウォークインクローゼット。そしてその上部が寝室となっているんです!部屋の中に部屋を造り、その上部も無駄無く活用するというワンルームの空間を使い尽くすアイデアです。
集合住宅や建売り住宅では間取りや天井の高さを住み手の希望で設定することができません。こちらのように奥行きが長く幅の狭い部屋の場合は背の低い家具を選ぶことが大切です。座面の低いソファやローボード、床に置くフロアランプなどを中心に構成すると天井が実際よりも高く見えるため、幅の狭さによる圧迫感や閉塞感を軽減できます。白やオフホワイト、ベージュなど明るい色を基調とすることも大切です。
キッチンキャビネットと天井の間に隙間があると、せっかく収納に活かせるスペースを無駄にしていることになりますし知らない間にホコリが大量に溜まります。天井ぴったりまでキャビネットを設置して無駄無く空間を活用しましょう。あまり高い所に収納があっても手が届かないから… という方も、年に数回しか使用しないシーズンアイテムなどを仕舞っておくなら問題無いはずです。こちらのキッチンは上下のキャビネットを壁と同じ白にして一体化させ、よりすっきりとした見た目に。
仕切りのないワンルームの場合や、寝室を仕切って半分を書斎などにしたい場合は、クローゼットを仕切り壁代わりに活用しましょう。収納と仕切りを一台で両立できます。ただし、窓からの自然光を遮らない位置であることが大切です。
ガラスなんて透明のもので仕切っても意味ないんじゃない?と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし透明でも仕切りが一枚あるのとないのとでは心理的に大きな差が生まれます。特にオープンプランを狭く見せないように仕切るなら、ガラスのスライドドアやパーテーションがおすすめ。こちらはキッチンの周囲をガラス+金属フレームで囲ってインダストリアルな雰囲気に。匂いや音を防ぐ効果もあります。